CIFS

出典: くみこみックス

CIFS(Common Internet File System)

 Windows系OSのファイル共有サービス・プロトコルとして利用されてきたSMB(Server Message Block)を拡張したもの.TCPのポート445を使用してSMBをラッピングし,直接サーバと通信する.ダイレクトSMBと呼ばれることもある.

 従来のWindowsネットワークで使われていたNetBIOSやNBT(NetBIOS over TCP/IP)なしにファイル共有やプリンタ共有が行えるため,NetBIOSを実装していないWindows以外のOSやアプリケーションへの実装が容易であり,インターネット標準との親和性も高い.ただし,NetBIOSを使用するWindows NTやWindows 9xなどとの相互接続性を維持するには,従来どおりNBTを実装する必要がある.

 UNIX系OS上で動作するSMB/CIFSサーバではSambaがポピュラ.CIFSのもとになったSMBはMicrosoft社が独自に開発したプロトコルで,正式には公開されていなかったが,同社の戦略が独自技術重視からインターネット技術重視へと変わったことを契機に,CIFSの一部として公開された.ただし,その実装にあたっては,Microsoft社とライセンス契約を結ぶ必要がある(ロイヤリティは無料).この契約では,GPL(GNU Public License)によって配布されるソフトウェアを契約対象外としたため,議論を呼んだ.SambaはGPLで配布されるソフトウェアだが,Sambaの開発グループによると,この契約の根拠となるMicrosoft社の保有する二つの特許を同ソフトウェアは使っていないため,影響はないという.

【出典】Interface編集部 編;組み込み技術用語集,Interface 2007年8月号 別冊付録,CQ出版社,2007年8月.

表示