BIST

出典: くみこみックス

BIST 【Built-in Self-test】

 LSI内部にテスト・ベクタ発生回路と期待値比較回路を組み込んでテストを行うテスト容易化技術です.テスト・ベクタ発生回路と期待値比較回路は,BISTツールによって自動生成します.

【出典】(株)アルティマ 技術統括部 一同,下馬場 朋禄,山際 伸一,横溝 憲治;システム開発者のためのFPGA用語集,Design Wave Magazine 2008年12月号 別冊付録,CQ出版社,2008年12月.


 テスト容易化設計の一手法.LSIの内部にテスト回路を組み込んで自己診断を行う.テスト回路はテスト・パターン発生器,シグネチャ(テスト結果解析器)などからなる.  テストの手順は以下のとおり.①テスト・パターン発生器でテスト・パターンを自動生成し,テスト対象回路に与える.②テスト対象回路の応答出力をデータ圧縮器に取り込み圧縮する.③あらかじめ用意しておいたシグネチャ内の符号とデータ圧縮器の出力を比較する.④良否の判定結果を出力する.  BISTの利点としては,テスト機構がチップ内部に存在するため,高価なLSIテスタが不要になることが挙げられる.また,別途,テスト・パターンを作成する必要はない.欠点は,テスト回路を搭載することによってチップ面積が増大したり,動作速度が低下することである.最近ではテスト・コストが増大しているため,一部の論理LSI(組み合わせ回路)やメモリのテストにBISTが採用され始めている.


画像:lsi_f89.gif

図 BIST回路の概要



【出典】西久保 靖彦;基本システムLSI用語辞典,CQ出版社,2000年5月.

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