ACPI

出典: くみこみックス

ACPI【Advanced Configuration and Power Interface】

 Intel社,Microsoft社,東芝が共同で策定し,業界標準として提唱しているパソコンのシステム構成と電源管理規格.従来,各社個別に実装していたAPM規格などの省電力機能をOSから統一的に操作できるようにしたもの.Windows 98で初めてサポートされた.2000年9月にはACPI 2.0が策定されている.

 ACPIでは,プラグ・アンド・プレイ機能の一部として電源管理情報を収集し,OSが提供する電源管理アプリケーションで制御する.ただし,完全なACPI機能の実現には全周辺装置類が対応している必要がある.例えば,未対応機器がシステムに存在するとスタンバイ・モードに移行できない,OS終了時に自動的に電源が切れないなどの不具合が生じることがある.

 ACPIで定義しているシステムの状態は四つある.G0はシステムが稼働している状態,G1はスリープ状態,G2はソフトOFF状態,G3は完全なOFF状態である.また,LegacyはACPIを使わない状態.さらにG1状態では,コンポーネントごとにメモリ内容を保持するかどうかなどによってS1~S4の状態レベルがある.OSが稼働中でもチップセット内に設けられたACPIレジスタを操作することで,各デバイスごとに省電力状態へ移行できる.このように,システムの電力制御をきめ細かく行って,システム全体の消費電力を引き下げることを目指す.

【出典】Interface編集部 編;組み込み技術用語集,Interface 2007年8月号 別冊付録,CQ出版社,2007年8月.

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