電源高調波

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電源高調波(でんげんこうちょうは)

 商用電源に接続して使用する機器の消費電流のひずみ.交流電源がサイン波でも,消費電流もサイン波になるとはかぎらない.多くの機器では,交流を直流に変換してエネルギーを利用している.例えばコンデンサ・インプット型の整流平滑回路で直流を得るときには,ダイオードは短い期間でしかONしないため,消費電流はとがった形,つまり高調波を多く含んだものとなる.このように高調波成分が多いと,負荷の消費電力(有効電力)のほかに無効電力が発生して,電源と負荷の間で無駄な電力のやりとりが行われることになる.この状態を「力率が悪い」という.

 無効な電力のやりとりは,途中の送電線の抵抗分によってエネルギーの損失を招く.また,電源電圧波形のピークの部分だけを使う機器が増加すると,サイン波形の山がつぶれて誤動作の原因になる.百害あって一利なしの電源電流の高調波成分は,社会的な省エネルギー化のために無効電力を少なくするべく,成分が規制されるようになってきている.

【出典】Interface編集部 編;組み込み技術用語集,Interface 2007年8月号 別冊付録,CQ出版社,2007年8月.

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