クリティカル・パス
出典: くみこみックス
クリティカル・パス 【Critical Path】
LSI内の回路で,あるピンからLSI内部の配線やゲート,フリップフロップなどを経由する信号の伝播がもっとも遅くなる経路をクリティカル・パスといいます.クリティカル・パスの信号伝播時間の逆数が,そのLSIが動作できる最大クロック周波数(最大動作周波数)となります.FPGA開発ツールは,配置配線を行った後にクリティカル・パスを報告します.設計者が想定する動作周波数が得られないときは,クリティカル・パスの伝播遅延時間が少なくなるように回路構成の見直しを行ったり,タイミング制約を変えて再コンパイルを行ったりします.
【出典】(株)アルティマ 技術統括部 一同,下馬場 朋禄,山際 伸一,横溝 憲治;システム開発者のためのFPGA用語集,Design Wave Magazine 2008年12月号 別冊付録,CQ出版社,2008年12月.
論理回路の信号経路で,ある規定時間以内に信号が伝達されなければ誤動作が生じるような重要なパス.
このような微妙なタイミングのパスは,レイアウト設計の際に優先的に配線する必要がある.また,前もって仮配線などを行い,静的タイミング解析ツールを使用して遅延時間を見積もっておくことも重要である.
【出典】西久保 靖彦;基本システムLSI用語辞典,CQ出版社,2000年5月.