IIRフィルタ

出典: くみこみックス

2009年2月20日 (金) 06:44; Kumikomiadmin (会話 | 投稿記録) による版
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IIR(Infinite Impulse Response)フィルタ

 無限インパルス応答フィルタ.入力信号が0になっても,出力信号が無限に0にならないようなフィルタである.IIRフィルタをディジタル・フィルタとして実現する場合,その入力をx[n],出力をy[n]で表すと,その両者の関係は次の差分方程式により表すことができる.  y[n]=aly[n-1]+a2y[n-2]+…+aMy[n-M]+b0x[n]+b1x[n-1]+b2x[n-2]+…+bKx[n-K].  これに対して,入力信号が0になると,ある時間の経過の後,出力信号が0になるフィルタをFIR(Finite Impulse Response)フィルタと呼ぶ.

【出典】Interface編集部 編;組み込み技術用語集,Interface 2007年8月号 別冊付録,CQ出版社,2007年8月.


 IIRフィルタはディジタル・フィルタを構成する方法の一つです.回路構成をループ構造にすることで無限のインパルス応答を使用できるため,少ない演算量で鋭い周波数特性のフィルタを実現できます.アナログ・フィルタの設計手法が使えるため,アナログ回路技術者にもなじみやすい方式となっています.ただし,設計により出力が発振したり,非線形の位相特性(波形がひずむ)を持つといった欠点があります.

【出典】(株)アルティマ 技術統括部 一同,下馬場 朋禄,山際 伸一,横溝 憲治;システム開発者のためのFPGA用語集,Design Wave Magazine 2008年12月号 別冊付録,CQ出版社,2008年12月.

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