コモン・モード・チョーク

出典: くみこみックス

2009年1月13日 (火) 08:18; S hira (会話 | 投稿記録) による版
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 コモン・モード電流に対してのみインピーダンスをもつように巻かれたチョーク・コイル.信号をなまらせることなく不要輻射を低減するために使われる.一つのコアに二つ以上の同じ巻き線を巻き,接続する.それぞれの線に流れる電流の向きが同じとなるコモン・モード電流のときはインダクタとして働き,ノーマル・モード電流のときは巻き線から発生する磁束が打ち消し合って,インダクタンスをもたなくなる.このため,データ・ラインに挿入してもノーマル・モードである信号波形には影響を与えない.コモン・モード・チョークは,ノーマル・モード電流に対して磁束が打ち消し合って磁気飽和を起こさないので,小さなコアで大きなノーマル・モード電流に対応することができる.ノーマル・モード電流は巻き線の発熱によって制限される.ケーブルにはめて使用するフェライト・コアもコモン・モード・チョークとして動作している.

【出典】Interface編集部 編;組み込み技術用語集,Interface 2007年8月号 別冊付録,CQ出版社,2007年8月.

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