NAS
出典: くみこみックス
NAS(Network Attached Storage)
ネットワークに直結されるストレージ専用機.FibreChannelやGビットEthernetなど,高速データ伝送とN対N接続が可能なネットワークの組み合わせによる外部記憶装置の総称.一般に,RAIDによるディスク・アレイとして構成されている.また,複数のテープ・バックアップ装置で構成することもある.
NASは,それ自体がネットワークを介してファイルを共有できる独立した一種のファイル・サーバとも言える.NSFやWindowsのNetBIOS(SMB)をはじめ,さまざまなプロトコルをサポートし,異種OS間接続も可能である.一般のファイル・サーバと異なるのは,ストレージ制御に特化した専用機であるため,OSのオーバヘッドが少なく,柔軟性が高い点である.サーバ上で動作するすべてのアプリケーションやサービスで利用できる.活線挿抜(ホット・プラグ)や活性増設(オンライン容量拡張)などが,サーバOSに影響されることなく実現できる.また,クラスタ・システムでサーバ障害時に別のサーバがフェイル・オーバを行う際や,負荷分散などの目的でストレージを切り替えたり共有したりする場合にも使われる.
ネットワークのトラフィックが増加するため,一般のクライアント接続用ネットワークとは別に,超高速ネットワークを用意する必要がある.このようなネットワークは,SAN(Storage Area Network)と呼ばれる.
【出典】Interface編集部 編;組み込み技術用語集,Interface 2007年8月号 別冊付録,CQ出版社,2007年8月.