ISCSI

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 外部ストレージ機器などで標準的に利用されてきたSCSIコマンドとそのデータをTCP/IPでカプセル化したもの.IETFが標準化を行っており,サーバ間でディスクなどを共有するSAN(Storage Area Network)のネットワーク・インフラストラクチャとして開発された.

 SANの場合,大容量でバースト的なデータ転送が頻繁に発生することから,Fibre Channelなどの専用高速ネットワークを構築することが多かった.しかし,GビットEthernetの登場など,LANインフラストラクチャの高速化に伴って,汎用性の高いネットワークに対する需要が高まった.

 iSCSIでは,従来のSCSIプロトコル体系をiSCSIレイヤでiSCSI PDU(ヘッダと追加ヘッダAHSを加えたiSCSIパケット)を作成し,TCPによるコネクションで送受信される.このコネクションは,iSCSIセッションとして,SCSI独特のイニシエータとターゲットの間で行われる通信の論理的な通信路を維持する.なお,iSCSIセッションの確立においては,イニシエータがターゲットとの間でTCPコネクションを張る際に,ネゴシエーションと認証を行う.セキュリティ向上のため,イニシエータによるターゲットの認証も可能である.また,一般的なTCP/IPのネットワーク・ホストの名前解決の仕組みを使うが,各iSCSI機器は全世界で唯一のiSCSI名と呼ぶ名前をもつ.インターネットで使われるFQDN(Fully Quolified Domain Name)に加え,IEEEの64ビットEUIを組み合わせて命名されている.

【出典】Interface編集部 編;組み込み技術用語集,Interface 2007年8月号 別冊付録,CQ出版社,2007年8月.

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