OFDM

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最新版 (2008年12月25日 (木) 05:56) (ソースを表示)
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OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)

 直交周波数分割多重.地上デジタル・テレビや無線LAN(IEEE 802.11a),電力線通信などで採用されているスペクトラム拡散通信の符号化伝送方式.特定の周波数帯に載ったノイズに強く,伝送効率も高いため,今後の無線データ伝送には欠かせない技術.

 元来,FDM(周波数分割多重)は,伝送帯域を周波数軸で分割し,複数のキャリアで複数の回線を多重伝送する方式である.これは見方を変えれば,特定の帯域にノイズが発生しても,そのキャリア帯域以外は影響を受けにくいとも言える.さらに,元の符号を直並列変換してFDMで送信すれば,一つのキャリア当たりの送信速度は相対的に遅くなる.こうして無線伝送特有のマルチパス問題の影響を受けない程度にまで符号のシンボル(1ビット)長が長く(遅く)なれば,エラー率を下げられる.

 マルチパス問題は,山やビルなどに当たって遅延した電波が本来の電波に干渉して起きる.例えば画面上にうっすらダブって映像が見えるテレビのゴーストが身近な例である.データ伝送ではエラーの原因となる.OFDMはFDMの改良版で,符号化時に隣接するキャリアで伝送される符号間を直交変換して相互干渉を防ぎ,キャリア間のガード・バンドが不要でオーバラップも許容できる.そのため,多数のキャリアによる伝送が可能であり,帯域利用効率が高い.

【出典】Interface編集部 編;組み込み技術用語集,Interface 2007年8月号 別冊付録,CQ出版社,2007年8月.

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