グリッチ・ノイズ
出典: くみこみックス
版間での差分
(間の 4 版分が非表示です) | |||
4 行 | 4 行 | ||
近接した時間に信号が入力されると,信号遅延時間の差が原因で,出力にひげ状のパルスが発生することがある.これをグリッチと呼ぶ.このパルスが次段以降の論理回路に悪影響を及ぼす場合,グリッチ・ノイズになる. | 近接した時間に信号が入力されると,信号遅延時間の差が原因で,出力にひげ状のパルスが発生することがある.これをグリッチと呼ぶ.このパルスが次段以降の論理回路に悪影響を及ぼす場合,グリッチ・ノイズになる. | ||
たとえば,図16のように,クロックに同期した信号A,Bを入力とするANDゲート出力Cの回路を考える.信号A,Bは,理想的にはクロックの立ち上がりエッジとともに変化する.しかし実際には,配線長や配線負荷などの遅延要因が存在するため,信号AとBの間にわずかな時間差が現れる.このとき,出力Cには遅延時間差tのパルス幅のグリッチが生じる.このグリッチが次段の回路(たとえば入力パルス・エッジに対して感度の高い回路など)に悪影響を与え,誤動作を引き起こす可能性がある. | たとえば,図16のように,クロックに同期した信号A,Bを入力とするANDゲート出力Cの回路を考える.信号A,Bは,理想的にはクロックの立ち上がりエッジとともに変化する.しかし実際には,配線長や配線負荷などの遅延要因が存在するため,信号AとBの間にわずかな時間差が現れる.このとき,出力Cには遅延時間差tのパルス幅のグリッチが生じる.このグリッチが次段の回路(たとえば入力パルス・エッジに対して感度の高い回路など)に悪影響を与え,誤動作を引き起こす可能性がある. | ||
+ | <br> | ||
+ | <br> | ||
+ | <br> | ||
+ | <center> | ||
+ | [[画像:lsi_f16.gif]]<br> | ||
+ | <br> | ||
+ | '''図 グリッチ・ノイズ''' | ||
+ | </center> | ||
<br> | <br> | ||
<br> | <br> | ||
【出典】西久保 靖彦;基本システムLSI用語辞典,CQ出版社,2000年5月. | 【出典】西久保 靖彦;基本システムLSI用語辞典,CQ出版社,2000年5月. | ||
- | + | <!-- 【著作権者】西久保 靖彦氏 --> | |
<br> | <br> | ||
<br> | <br> | ||
- | + | [[Category:組み込み技術全般|クリッチノイス]] [[Category:LSI|クリッチノイス]] | |
- | [[Category:組み込み技術全般]] [[Category:LSI]] | + |
最新版
グリッチ・ノイズ【Glitch Noise】
近接した時間に信号が入力されると,信号遅延時間の差が原因で,出力にひげ状のパルスが発生することがある.これをグリッチと呼ぶ.このパルスが次段以降の論理回路に悪影響を及ぼす場合,グリッチ・ノイズになる.
たとえば,図16のように,クロックに同期した信号A,Bを入力とするANDゲート出力Cの回路を考える.信号A,Bは,理想的にはクロックの立ち上がりエッジとともに変化する.しかし実際には,配線長や配線負荷などの遅延要因が存在するため,信号AとBの間にわずかな時間差が現れる.このとき,出力Cには遅延時間差tのパルス幅のグリッチが生じる.このグリッチが次段の回路(たとえば入力パルス・エッジに対して感度の高い回路など)に悪影響を与え,誤動作を引き起こす可能性がある.
【出典】西久保 靖彦;基本システムLSI用語辞典,CQ出版社,2000年5月.