タイミング・マージン
出典: くみこみックス
版間での差分
(間の 3 版分が非表示です) | |||
4 行 | 4 行 | ||
LSIの論理回路が正確に動作するために必要な最大または最小の信号遅延時間,または回路入力信号のセットアップ/ホールド時間条件を指す. | LSIの論理回路が正確に動作するために必要な最大または最小の信号遅延時間,または回路入力信号のセットアップ/ホールド時間条件を指す. | ||
セットアップ時間とは,フリップフロップなどの入力信号において,書き込みパルス・エッジ(クロック・エッジなど)より前に保持しておく時間幅である.ホールド時間とは,フリップフロップなどの入力信号において,書き込みパルス・エッジより後に保持しておく時間幅である.LSIが高速化するにつれてクロック信号やデータ信号などのタイミングは制約が厳しくなっており,静的タイミング解析などによって信号遅延を正確に解析することが要求されている.高速LSIの設計では,こうしたタイミング・マージンをできるだけ小さくしなければならない.タイミング・マージンは,製造プロセスに起因する特性のバラツキ,温度や電源電圧の変動などを考慮に入れて計算する必要がある. | セットアップ時間とは,フリップフロップなどの入力信号において,書き込みパルス・エッジ(クロック・エッジなど)より前に保持しておく時間幅である.ホールド時間とは,フリップフロップなどの入力信号において,書き込みパルス・エッジより後に保持しておく時間幅である.LSIが高速化するにつれてクロック信号やデータ信号などのタイミングは制約が厳しくなっており,静的タイミング解析などによって信号遅延を正確に解析することが要求されている.高速LSIの設計では,こうしたタイミング・マージンをできるだけ小さくしなければならない.タイミング・マージンは,製造プロセスに起因する特性のバラツキ,温度や電源電圧の変動などを考慮に入れて計算する必要がある. | ||
+ | <br> | ||
+ | <br> | ||
+ | <br> | ||
+ | <center> | ||
+ | [[画像:lsi_f45.gif]]<br> | ||
+ | <br> | ||
+ | '''図 セットアップ時間とホールド時間''' | ||
+ | </center> | ||
<br> | <br> | ||
<br> | <br> | ||
【出典】西久保 靖彦;基本システムLSI用語辞典,CQ出版社,2000年5月. | 【出典】西久保 靖彦;基本システムLSI用語辞典,CQ出版社,2000年5月. | ||
- | + | <!-- 【著作権者】西久保 靖彦氏 --> | |
<br> | <br> | ||
<br> | <br> |
最新版
タイミング・マージン【Timing Margin】
LSIの論理回路が正確に動作するために必要な最大または最小の信号遅延時間,または回路入力信号のセットアップ/ホールド時間条件を指す.
セットアップ時間とは,フリップフロップなどの入力信号において,書き込みパルス・エッジ(クロック・エッジなど)より前に保持しておく時間幅である.ホールド時間とは,フリップフロップなどの入力信号において,書き込みパルス・エッジより後に保持しておく時間幅である.LSIが高速化するにつれてクロック信号やデータ信号などのタイミングは制約が厳しくなっており,静的タイミング解析などによって信号遅延を正確に解析することが要求されている.高速LSIの設計では,こうしたタイミング・マージンをできるだけ小さくしなければならない.タイミング・マージンは,製造プロセスに起因する特性のバラツキ,温度や電源電圧の変動などを考慮に入れて計算する必要がある.
【出典】西久保 靖彦;基本システムLSI用語辞典,CQ出版社,2000年5月.