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UPS（Uninterruptible Power Supply）

　無停電電源装置．大容量バッテリなどを内蔵し，停電時にも機器の動作を継続するための装置．パソコンを数分間程度稼働させるものから，発電機をもち，病院などの大規模施設を数日間稼働できるものまである．コンピュータ用では，電源状態などを通知する信号を備え，対応OSやソフトウェアで監視し，OSのシャットダウンなど，あらかじめ設定した処理を実行できる製品が多い．

　UPSの構成方式は，おおまかに常時商用給電方式と常時インバータ方式に分かれる．

　常時商用給電方式では，入力の商用電源をそのまま出力し，停電時は内蔵バッテリ出力をインバータで交流化して出力に供給する．回路がシンプルな上，平常時の電力損失が少ないので，大容量機によく採用される．停電時の切り替えに数ms程度を要し，切り替え前後の交流出力の位相を考慮しない製品も多い．また，原理的に入力の電圧や位相変動がそのまま出力されるので，電源事情が良くない場合はこれも欠点となる．

　常時インバータ方式は，入力の商用電源を常に内部のインバータで定電圧化して出力する．入力の電圧降下や周波数変動を常にバッテリやインバータで補償するので，安定した出力が得られる．また，切り替え時間もほとんどゼロである．ただし，常時インバータが稼働しているため，回路の消費電力などの挿入損失が大きい．また，良好な商用電源に比べて，インバータによる出力のノイズや波形のひずみは多めで，位相の安定性も低いのが弱点．
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【出典】Interface編集部 編；組み込み技術用語集，Interface 2007年8月号 別冊付録，CQ出版社，2007年8月．
<!-- 【著作権者】○○ ○○氏 -->
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